浮気の罪悪感から立ち直った女性

依存症者が依存から立ち直り、人生を回復するためにはどうしたらよいのでしょうか。「人生のハンドルを神に任せなさい」という、牧師のノーマン・V.ピール先生に伺います。

次に紹介する話は、私たちが発行している雑誌「ガイド・ポスト」誌に掲載されたものである。

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ある秋のこと、周りの山々は素晴らしい紅葉に彩られていました。

しかし、私は、季節の美しさなどに気をとめてなどいられませんでした。

理由は、この春、私は浮気をして、暑い夏の間中、ずっと屈辱感と罪悪感で悩んでいたからです。

主人は、私の浮気のことを知りません。相手の男性以外は、だれも知りません。もう、その人とは会っていません。

私は自分のしたことを、だれにも話しませんでした。あまりにも恥ずかしかったからです。でも、相手の男性が、だれかに話さないとは限りません。私は自分の友人との間に、何か冷たさを感じるようになりました。

家族のことを考えるとつらく、やましい気持ちになりました。私はホテルに偽名で部屋を取りました。私の部屋は5階でした。夫に遺書を書きました。遺書を書き終えると、暗闇に飛び降りました。

道路に打ちつけられるのを待ちました。

ところが駐車してあったオープンカーの布製の屋根を突き破って、バックシートに落ちたのです。ものすごい痛みが足腰を走り、気がつくと病院のベッドに寝ていました。動こうとしましたが、動けませんでした。腰から下にギブスがはめられ、白い上着を着た人が私をのぞき込んでいました。

「気分はどうですか?」

若い、落ちついた優しい目をしたお医者さんが言いました。

私はもう絶望的な気持ちになりました。まだ生きていたのです。

「自分を殺すこともできなかった。死神にも嫌われた」

そう思うと、涙がポロポロ出てきました。

「ああ神様。私をお許しください」

お医者さんは、静かにいいました。

「神様はきっと許してくださいます。あなたが自分を再び愛せるよう、私たちもできるだけのことをしますよ」

自分を再び愛するー。

私はこの言葉を決して忘れたことはありません。

この言葉こそ自己嫌悪の牢屋の鍵を開ける鍵となりました。

この言葉こそ生活を建て直すことを可能にしてくれたのです。

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