欲望に打ち勝つチベット仏教の教え

依存症から回復するための知恵をチベットの宗教指導者であるダライ・ラマ14世 先生に伺います。

無数の煩悩に打ち勝つためには、自分の心を点検し、もっとも強く影響力の大きい感情にまず目をむけなければなりません。

たとえば、官能的な快楽に執着している人もいるでしょうし、たいへん気の短い人もいます。また、ひどく無智で怠惰な人もいます。

自分の性格を吟味して、心の中でもっとも明らかで強い感情に打ち勝つようにしなければなりません。

誓いを立てたらそれを破らないように、懸命に努力すべきです。

誓いを破ったことに気づいたら、そのままにせず、必要な手を打ち、ただちにその誓いを立て直し、罪を浄化しなければなりません。誓いを破った罪を浄化した後は必ず、もう二度と誓いを破らないと固く決心すべきです。

「誓いを破っても、立て直すことができるから、何をしてもかまわない」などと考えるのは、治るから大丈夫と思ってわざと毒を飲むようなもので、とても危険です。

煩悩から逃れられれば、どれほど平安な気持ちになれるかわかったら、まず煩悩の一つ一つを知る必要があります。そのうえで、煩悩のもつ有害な特質について考え、注意力と内省の力を働かせます。

とりわけ強力で明かな煩悩はどんなものであれ、ただちにそれに対抗しなければなりません。頭を突き出すものを、かたはしから金づちで叩くように。

瞑想と悟り―チベット仏教の教え